涙戻し編

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古手神社付近を羽入とうろつく。この時期になれば赤坂はもう来ているはずなのだから。     「あ…!!梨花!あれ、いましたのですよっ!」   羽入の指指した方を見れば一年ぶりの彼が富竹2号のごとくカメラのシャッターをきっていた。 あぁ変わっていない。初めて出会ったあの時と同じ彼。   「赤坂ぁ!まちくたびれたのですよっ!仕方がないから此方から挨拶しに来てやったので…すよ…。……。」     駆けながら彼に話しかけたが彼のカメラの向けられた先を見て唖然とする。…こいつは…誰だ?       「…み…みぃ…☆赤坂…。」   「お、梨花ちゃん。久しぶりだね。あははっ大きくなったじゃないかい?僕の娘もほら、こんな大きくなったんだ。」   「みぃ…その子の写真を撮っていたのですか…邪魔をしてしまってごめんなさいなのです。みー☆」   赤坂が撮っていたのは彼の娘の美雪の写真だった。…今回の観光は親子旅行か。写真を撮られ終った美雪は「パパアイス食べたい」等の勝手なワガママを言い出した。  
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