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帰り道。オレンジ色の夕日が何処となく寂しさを帯びていた。
だけどまた明日も会えるなら寂しくはなかった。
「リン、カナタ、また明日ね♪」
「おう、またな」
「またね♪」
カナタとリンは別の道。
リュウジとハルカは肩を並べて家への道を歩き始める。
「りゅうちゃん、どうしてカナタと仲良くしないの?」
「………カナタさんに可愛いはるちゃんは渡せませんよ」
「それさ、ずっといってるよね」
ホントの理由はなんだろうか?
もしかして私たちの仲を認めてるからこその行動だろうか。
ハルカは家に着くまでずっと考えていた。
「さってと……ただいま~♪」
「はるちゃん、住んでるのはボクたちだけですよ」
「ねんのために♪」
妹の子供のような笑顔は男性だけじゃなく、女性をもドキドキさせる。たぶん気のせいだろう。
「今日は何がいい?」
「ハンバーグがいいですね………ボクも手伝いますよ」
ハルカとリュウジはハンバーグの下ごしらえを始める。
料理は両親から教わった。いまは別の場所で暮らしているが、時々会いに来るので寂しくはない。
双子だから別に暮らしても問題はないだろうし、リュウジと私も小さい頃、少しだけ柔道を習ってたし。
親友揃って習い事をしてたとはマンガ的にもほどがある。
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