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『ちょっと~、レイ! 飯食べるならアタシを呼べっていってるでしょ!』
「いやいや遠いだろ」
水晶越しに銀髪の女性が悔しそうな顔でわめいている。
ダイニングキッチン。水色の長髪男、レイは餌の入った皿を守護神獣の前に置くと呆れた声でそういった。
ここは地球を囲むようにして東西南北にそれぞれ惑星がある。
レイは北を、彼女は南の方を守っている。だが管轄している場所を離れては何かあっては遅い。
「なぁ、ルナ。ちったぁ地球のことも考えてくれんかね?」
『………アタシとのランチが嫌なわけ?』
「そんなこといってないし」
あきれたやつだ。
だけど口だけでこっちにはきたことないのでそこは安心している。
「オレも今から飯だから切るぞ」
『あっ、ちょっとま』
ルナの発言が遮断されて通信が切れた。さっさと椅子に座ると昼御飯を食べ始める………
「ったく、たまにはOKしろっての……鈍感め」
途中で通信を切られたルナは膨れ顔で御殿の廊下を歩く。
地球を守護し始めて何億年が経ったか。我ら守護神の寿命も並み半端じゃない、半永久的。
「おまたせ~♪」
「わぅわぅ♪」
「わっ! ま、まてまて!」
餌をとろうと守護神獣が飛び付いてきたのでルナは慌ててオスワリをさせた。
声をかけながら目の前に餌を置くと、
「うん、よしよし………どうぞ」
「♪」
おすわり、まてができたので餌をあげる。ちなみに食事の邪魔をしても噛みついてこない。この前みたいになりたくないもんね♪
なにがあったかって?
秘密だよ~ん♪
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