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「そんなまさか!!」
レイが書斎の机を叩いて立ち上がった。勢いで机にヒビが入ったのはスルーしつつ、目の前の本を再び見いる。
「悪魔の神官!? うむ、こいつなら稲妻を起こせるかもしれん」
悪魔の神官はとうの昔、勇敢な4人の人間逹によって永遠に封印されている。
しかもそれぞれ4つの神器があり、札を剥がして全ての神器が壊れるまで解けない。
「もしや誰かが? いや、そんなバカな……とにかく、みんなに知らせなくては」
レイは古文書を持って通信場へ向かった。みんなに繋げるとレイの推測を全て話した。
『悪魔の神官だと? 昔、人間逹が退治したじゃねぇか』
「だがあの稲妻は尋常ではない。再び勇者逹の子孫である4人の若者に封印を……」
『どんな人よ~!』
何千年も前だからレイ逹の知ってる勇者逹はいない。
子孫に語り継がれていると思うが、顔は知らない。
『子孫っていうくらいですから、きっと顔が似ていますわ』
『そっかなぁ?』
女性陣がそれた会話を始めた。
問題はないのでレイとクラマで話を進める。
「この古文書は地球にいる勇者の子孫の元に一冊あるはずだ。通信機能と連動させれば向こうが開いたときに」
『こっちに来られるわけか! 考えたなレイ!』
「よし、そうと決まったらいったん切るぞ」
『ほ~~い』
レイは呪文の詠唱を始めようと水晶に手をかざした瞬間、予期せぬ事態が起きた。
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