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ものすごい地響きがしたのでレイは外に出ると共に紫色の稲妻が下から上へ突き抜けていった。
「忘れていた……あの時と同じ」
忘れかけていた記憶が今蘇った。もう一刻の猶予もない。はやく勇者を導かなければ!!
「くそっ!」
レイは再び部屋に戻った……念のため守護神獣は結界が張ってある地下へ避難させている。
再び通信用の水晶に手をかざすと呪文を詠唱する………
あのときのことを、二度と繰り返さないためにも………
***
「あーっひゃひゃひゃ! 愚かな人間め、よくも私を封印してくれたなぁ!! 守護神のやつらも許さんぞぉぉぉぉぉ!!!!」
悪魔の神官、彼は甲高い笑い声をあげるとゆっくり立ち上がった。
「………封印を解いてくれたお前たちには感謝しよう。特別に私の幹部にしてやる」
「あっ、あぁっ……」
恐怖で震え上がっている人間たちが4人。逃げようにも逃げられない。ただ神器に貼られていた紙を剥がしたら壊れてしまっただけなのに。
悪魔の神官は魔法で目の前の人間たちを不気味なオーラを放つようになった。
「ひゃーははははは!! 首を洗って待ってろよ守護神めぇぇぇぇぇ!!!」
ひときわ大きな声が辺りに響き渡った………
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