第一章<第1話・出会い>

8/13

2人が本棚に入れています
本棚に追加
/55ページ
              僕は部屋を追い出され、学園内を目的もなく足が動くままに歩き続ける。気がつくと中庭に来ており、最初に目に入ったのは緑豊かな木でも、色とりどりの花ではなく、1人の女の子と、その子を囲むように立っている男が3人。4人とも制服のようなものを着ていることからここの生徒なんだろう。気になったので、気が付かれないように近くの茂みに隠れて近寄る。                                                                                                  ?「ちょっとあんた達いい加減にしなさいよ。」                                                                                       ?「少しくらい良いだろ。別に今日1日付き合ってくれって言ってるわけじゃないだろ。ただ一杯お茶しに行こうって言ってるだけじゃないか。」              1人が言ったことに残りの2人も笑いながら頷く。                                                                                                   ?「だから嫌って言ってるでしょ。」                                                                                            ?「優しく言っている間に素直についてくれば良いものを。なら、強引にでも連れていくまでだ。おい。」              そう言うと、男子生徒が女子生徒の手を掴む。
/55ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加