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ユイ「あんた早く準備して、さっさと行くわよ。」
カオル「あ、うん。」
リビングに投げてあった自分のバックから代わりのTシャツを出して着て寮を出る。寮から出て10分くらい歩くと、街へと着く。街に着いて買い物を済ませてベンチに腰を降ろし一休み。制服は後日取りに行くことになった。
カオル「芦原さん、今日はありがとう。」
ユイ「そう。なら、良かったわ。それとユイでいいわよ。それじゃ、またね。」
そう言って立ち去ろうとする。
カオル「ちょっと待って。」
咄嗟にユイの手を掴む。
カオル「ねぇ、美味しいケーキ売ってるところ知らない?」
ユイ「え?な、何でそんなこと聞くのよ?」
手は払われたものの話は聞いてくれている。まぁ、そんなことを聞かれるとは思わないとは思うけどさぁ。
カオル「街に詳しいし、女の子だから知ってるかなぁって。」
ユイ「知ってるけど、何でケーキなのよ?あんた甘いものでも好きなの?」
小さく首を縦に振り肯定する。
ユイ「ふぅ~ん。」
カオル「え?笑わないの?」
ユイ「何?笑ってほしいの?別にいいんじゃない。ほら、行くわよ。」
少し歩いて、中央広場に面しているお店に入る。
?「いらっしゃい。あれユイちゃん今日は友達も一緒かい。」
店に入ると少し小太りの男性に迎えられるが、ユイは軽く微笑みをかえして、さっさと席に座ってしまう。僕も習って黙って座る。
が、しばらくしても誰もオーダーを取りに来ない。誰も来ないので
カオル「ねぇ、誰も来ないよ。」
と、声をかけると
ユイ「いいから黙ってなさい。もうくるから。」
そう言うと、タイミングを見計らったかのようにさっきの男性がケーキと飲み物を持ってやってくる。
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