<第2話・春休み>

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ユイ「あんた早く準備して、さっさと行くわよ。」 カオル「あ、うん。」  リビングに投げてあった自分のバックから代わりのTシャツを出して着て寮を出る。寮から出て10分くらい歩くと、街へと着く。街に着いて買い物を済ませてベンチに腰を降ろし一休み。制服は後日取りに行くことになった。 カオル「芦原さん、今日はありがとう。」 ユイ「そう。なら、良かったわ。それとユイでいいわよ。それじゃ、またね。」 そう言って立ち去ろうとする。 カオル「ちょっと待って。」 咄嗟にユイの手を掴む。 カオル「ねぇ、美味しいケーキ売ってるところ知らない?」 ユイ「え?な、何でそんなこと聞くのよ?」 手は払われたものの話は聞いてくれている。まぁ、そんなことを聞かれるとは思わないとは思うけどさぁ。 カオル「街に詳しいし、女の子だから知ってるかなぁって。」 ユイ「知ってるけど、何でケーキなのよ?あんた甘いものでも好きなの?」 小さく首を縦に振り肯定する。 ユイ「ふぅ~ん。」 カオル「え?笑わないの?」 ユイ「何?笑ってほしいの?別にいいんじゃない。ほら、行くわよ。」  少し歩いて、中央広場に面しているお店に入る。 ?「いらっしゃい。あれユイちゃん今日は友達も一緒かい。」 店に入ると少し小太りの男性に迎えられるが、ユイは軽く微笑みをかえして、さっさと席に座ってしまう。僕も習って黙って座る。  が、しばらくしても誰もオーダーを取りに来ない。誰も来ないので カオル「ねぇ、誰も来ないよ。」 と、声をかけると ユイ「いいから黙ってなさい。もうくるから。」 そう言うと、タイミングを見計らったかのようにさっきの男性がケーキと飲み物を持ってやってくる。
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