<第2話・春休み>

8/9

2人が本棚に入れています
本棚に追加
/55ページ
店長「なるほど、確かに上手にできてるよ。私の作ったものより生クリームが多く使われていて見た目は美味しそうだね。でも、」 ユイ「女性が手を出しづらくなったわね。」 店長とユイがそう言う。 カオル「そう言われると思って生クリームに少し手を加えてみました。ユイ、ちょっとなめてみてよ。」 そう言うと、少し口に含む。 ユイ「!?さっきよりクリームが軽い?けど、味が変わってない。」 店長「本当だ。う~ん、カオル君うちで正式に働かない?」 カオル「一応学生ですし。」 店長「そうかい。アルバイト明日9時頃に来てくれ。それと、今日は私の奢りだ。」 カオル「ありがとうございます。」 ユイ「それじゃ、帰るわよ。」 カオル「あ、うん。」 3週間後 カオル「ありがとうございました。またの御越しをお待ちしております。」 この日最後の客が帰り、店を閉め、自分の仕事を終える。 店長「カオル君今日もお疲れ様。はい、これが今日の分ね。考えてくれたかい?」 考えてくれたとはうちで働かないと言われたやつだ。あれから、何度も頼んできたのだ。 カオル「ありがとうございます。ええっと、週三日で放課後だけなら。」 店長「本当に。それじゃ、これからもよろしく頼むよ。本当にカオル君のおかげで毎日繁盛だよ。」 カオル「いえ、自分で食べたいものを作ってるだけなんですけど。(汗)」 店長「それでもいいよ。新商品、新サービス。君のおかげでこの3週間でうちも星のつく有名店になれたんだから。明日から、勉学頑張ってね。」 そう言うと豪快に笑いながら店の奥に入って行った。僕も帰るべく、店を出て歩を進めると、一軒のペットショップが目に入る。 カオル「あれ?こんな所にペットショップなんてあったっけ?」
/55ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加