<第3話・転入>

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    フティー「な、何が中にいるの?」 フティーは完全にビビってユイの後ろに隠れている。 カオル「何ってね?見ればわかるよ。ただいま。」 ユイ「ただいま、そろそろそれを離しなさいよ。外まで悲鳴がだだ漏れよ。」 僕らは普通に部屋に入る。それにビクビクしながらフティーはついてくる。 すると、中から返事が返ってくる。 ?「おかえりなさい。ユイがそう言うなら。薫君おかえり。」 ヴァレルの相手をやめてそれは僕へと飛び掛かってくる。いつもの事なのであらかじめ買い物したものを置いて身構える。飛んできたそれは、 フティー「学園長!?」 学園長ことユイの母親のミスズさんである。 ミスズ「薫君、部屋に帰った時の挨拶は?」 腰の辺りにしがみついたままそんなことを言ってくる。僕はもう挨拶はしたので、 カオル「もう挨拶したじゃないですか?」 と、返しておく。すると、 ミスズ「違ったわよね?」 先程までとはトーンが低い声が耳に届く。それを聞いて、本能的に カオル「た、ただいま帰りました、お姉様。」 言われるがままに従う。すると、お姉様は満足したのか ミスズ「晩御飯早く作ってね。」 と、元のトーンで言い、リビングの方に消えていった。それを見て、 カオル「ウェイス、ユイの所へ行ってて。」 と、ウェイスにそう言う。 ウェイス「みゃ~。」 ウェイスは一鳴きすると、頭から飛び降りてユイの所へ向かった。 僕は買ってきたものを使って晩御飯つぐりに取り掛かる。        
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