救えなかった時に生まれた恋

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7月23日 時刻は14時。 光と待ち合わせてる時間までもう少し。 私はしっかりお洒落し、待ち合わせ場所に出かけた。 ―――---・・・ 街は人で溢れていた。 ぐちゃぐちゃしていて満員電車みたい。 こんなんじゃ、痴漢されても誰がやったか分かんなそう…… 腑と思う。 「あっ、瞳!!」 この人込みの中、待ち合わせ場所にも沢山人がいたけれど、光はすぐに私を見つけてくれた。 ちょっとだけ嬉しい。 「あ、早いね。」 「30分前には来てたんだ。ちょっと待ち遠しくて。」 なんか昼ドラみたいな会話。 でも悪くない。 「じゃ、行こっ!!」 そう言って、光は私の手を掴んで来た。 驚いて反射的に解こうとする。
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