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そして、夏奈は冬哉にそれを謝りに行こうとした所を、堂本に妨害されているのだろう。
酷い……
そんな事はさせないっ!!
まだ修復は可能な筈なんだから。
私はそう思い、夏奈の元へ駆け付けようと足を踏み出した時、風が勢いよく私の横を駆けて行った。
いや、風ではなかった。
風に見えたのは光だった。
光も堂本の策略に気が付いたのだろう。
走りながら何かを叫んで、そして堂本を……
……殴った。
残された私達3人もすぐに駆け付ける。
光が堂本に叫び続けている言葉が、近づくに連れてはっきりと聞こえてくる。
「――んで何してんのか分かってんのか!?人の彼女にまで手出しやがって!!」
そして私達が到着した頃に、光は堂本の胸倉を掴む。
私はすぐに夏奈に駆け寄る。
夏奈は驚きを隠せない様子だ。
「瞳!?どうしてここに!?春歌も!!」
そう言う夏奈の身体は震えていた。
恐怖?罪悪感?
私は理由を聞く事ができなかった。
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