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「でもいいじゃないですか。
それだけ自信があるのなら、実力を見てあげましょうよ」
ひとしきり笑った後、沖田が笑顔で言った。
「こいつの実力なんて大したこと……」
「わからないでしょ?
あ、そうだ。その隊士さんと一戦交えてもらって、もしも彦次郎君が勝ったら、永倉さんが自身で彼の実力を見極めるってのはどうです?
隊士さんが勝ったら、彼には帰ってもらえばいい話ですし」
それに、と沖田は続ける。
「私も彼のことが気になるんですよ。
だから、ねっ?いいでしょ?永倉さぁん!」
「わ……わかったよ……」
少年のように目を輝かせて詰め寄る沖田に、永倉はとうとう根負けした。
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