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「ていうか、遅刻ギリギリじゃん!危なくない?」
「そ、それは美月が途中で止まるから……」
美月は、序盤から全速力だったから、疲れてこれ以上歩けません!って感じだった。
「こ、宏が走るの早すぎたのっ――」
すると、そんな楽しく雑談する俺達の空気を壊す、空気ブレイカーが。
「うるさいなっ!皆の勉強の邪魔になるだろうが!」
……なんだ?眼鏡をクイッとする、いかにもがり勉です君は。
まぁ、仮にあだ名を付けるとすれば、まんま『勉(つとむ)』だな。
いや、実際のところ本名わからないけど、それっぽすぎて困る。
にしてもさぁ……
「まだ授業だってHRだって始まってないんだから、今くらい喋ったっていいんじゃないか?」
「お前らのせいで成績が下がったらどうするつもりだ!」
……それは……
なんて言葉が詰まったりしない。言い訳大好き、瀬川君がとっておきの言い訳を披露します。
「それはお前の勉強不足なんじゃないのか?」
まさに言い訳。
なのに……
「クッ……そうだ、その通りだ。君には負けたよ。さぁ、好きなだけ喋るがいいさ!」
そして勉は自分の席に戻って行ったという……てか口喧嘩弱いな。
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