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ぼうやはいいました
尾ひれを損傷した魚に
「君たちには1日(という概念)
がないのに
なぜ夜になると眠るの?」
魚はゆっくり、目を開くように
「きみは寝ないのかい?」
と聞き返しました
ぼうやは
「朝日がきちんとのぼったのを
鶏に告げるのが僕の役目なんだ。
それから眠るよ」
と言いました
すると魚は
「わたしだって一緒さ
月がどんな風に欠けたか
確認してから眠るのさ
そのころにちょうど
風が波を揺らして
夜をつれてくるからね。」
と言いました。
ぼうやは
「そう。そうなんだ、
僕達案外似ているのかもしれないな」
と言って夜を見上げました。
そこには三日月お月様が
微笑むようにたゆんでいました
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