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唇から少しずつ消えていく山田くんの温もり、それが嫌でなんだか悲しくて
裕「・・・・ッ!・・ん/」
両手で口元を抑えた
山田くんの温もりが無くならないように・・・・
涼「中島・・・?」
ふと目を向けると山田くんの後ろに全身鏡があったことに気づく
そこに映った自分の姿、顔が真っ赤で目が潤んで自分が自分じゃないみたいだった
恥ずかしい・・/
そう思った俺は山田くんに顔を見られないように下を向いた
裕「み、ないでぇ・・!//」
こんな顔見せたくない
涼「なんで?」
部屋に山田くんの落ち着いた声が響く
山田くんは俺の手首を持ち口元から手を離すと片方の手でぐいっと俺のあごを持ち上げた
がっちりと視線が絡まる
裕「お願っ、見ないでよぉ・・//」
恥ずかしすぎてポロポロと涙が出る
絶対変な顔してるよ俺
涼「綺麗だ、中島・・・」
裕「ふぇ・・・?」
きれいと言われてドキドキしてると山田くんにぎゅうっと抱きしめられた
甘くて落ち着いた心地よい香りに包まれて、山田くんの胸に顔を埋めゆっくり目を閉じた
そして、ぎゅっと力強く抱き着く
胸の奥がぎゅうっとなって、なんだかくすぐったい
裕「山田くん、もっと抱きしめて・・・」
山田くんの温もりがもっと欲しい
今だけでいいから山田くんの温もりをもっと感じていたい
欲張ったりしないから今だけ山田くんを独り占めしたい
涼「いいよ・・・」
強く強く抱きしめてほしいんだ
山田くんの頭のどこかに俺が居たらそれでいい
俺でいっぱいに・・・、なんて望まないから本当にちょっとだけでいいんだ、ちょっとだけ山田くんの頭の中に俺を置いて?
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