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晩ご飯を食べ終わり、食器を台所へと運ぶ。
カシャカシャとガラスの擦れ合う音が響いて、少しだけ肩が竦んだ。
金魚はまだ食べ終わらないみたいで、その小さな口にご飯を運んでいる。
「着替えてくる。ゆっくり食べてていいから」
そう軽く笑いながら言うと、金魚は優しく微笑んで頷く。
ああ、また。
この笑顔が大好きだ。
適当な格好に着替えて再び金魚の元へ戻れば、既に食べ終わったようで食器を洗っていた。
華奢な後ろ姿が、僕を誘う。
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