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学校終わりの帰り道。 隣に並んで歩く少女、改め『金魚』は、自転車を押しながら僕の隣に並んで歩いている。 何度も何度もこんな風に告白されて、何度も何度も断っている。そんな僕、ハジメ。 実を言うと、僕は金魚のことが大好きだ。 だけど、いつも断ってばかりだったから返ってOKするのが気恥ずかしくて、何も出来ないでいる。 所謂、ヘタレだ。 「あ、そうだ。金魚今日ご飯どうすんの」 視線だけを背の低い彼女に向けて問い掛ける。 彼女の足は不意に止まってしまうから、僕の足だけが前に進んでしまい、少しだけ距離が空いた。
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