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「…ったく、しゃあねえな。ご飯、食べ終わったらな。」
自分の好きな女の子に頼まれて断る男が、世界中のどこにいるのだろう。もしも居るのなら会ってみたいものだ。
「やった、ありがとう」
だって、ほら。
こんな笑顔が僕に向けられるんだから。
芸を覚えて、何度も繰り返してエサをもらう動物みたいに、僕はそれを繰り返しては笑顔というエサをもらって尻尾を振っていた。
もしも僕が犬ならば、尻尾は激しく振られていることだろう。
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