夢見心地。闇夜に謳うは滅びの美学。

1/2
前へ
/72ページ
次へ

夢見心地。闇夜に謳うは滅びの美学。

『阿片』 ここは遊郭。 情念渦巻く、背徳の社交場 惚れた腫れたは夜毎の秘め事。 夢と消え行く、煙管の紫煙の如し 両手で掻き抱く白磁の柔肌。 ほどけた帯で互いを結び 二度と再び離れるまいと、 身体の奥底深く、のめり込む。 夢も現。 狂おしい。愛しき女子の香に酔いて 夜に漕ぎ出す、朧月の浮き船 二度とは戻れぬ、死出の旅路 我が名は阿片。 人を狂わす魔性の美丈夫。 美味しき女に酔い狂い 背徳の眠りの中で、死を奏でる
/72ページ

最初のコメントを投稿しよう!

13人が本棚に入れています
本棚に追加