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────や め ろ
「クフフ…鳴かないですね…」
────黙 れ
「鳴くのも見たいが…泣く、も見たいですね…」
────触 る な
「ッ…咬み殺す!!」
「おや…やっと話しましたね…」
やっとですかと言うオッドアイは少年が見下げているのは
「ッ君…何がしたいの…」
苦痛と屈辱を受けた並森中最強の雲雀恭弥
「クフフ…言いましたよね…鳴かせたいと…」
怪しげに笑みを浮かべ雲雀の方を向く
「…ッだから…何でそんな事…」
身体中殴られ痛いのか途切れ途切れに話す雲雀
「………」
雲雀の質問に黙りこんでしまったオッドアイの少年
「…何でって…聞いてるでしょ…」
────何なのこいつ…
─────僕が負けるなんて
そんなの嘘だ────
こいつは僕が咬み殺す!!
「愛してしまったと言ったら…どうします?」
──────は?
「何を…」
───何を…言ってるの…
「あなたが好きです」
オッドアイの少年は雲雀の頬に優しく触れた
「…冗談……」
雲雀は驚いていた
当たり前だといえば当たり前なのだ
二人とも男同士だ、好きだ愛してるなどと男に言われたら
誰でも驚くはずだ
「本気なんですがね…」
眉を歪め困ったような笑みを浮かべる
「…僕は君なんて嫌いだよ」
─────嫌いだ
──────大嫌いだ
「クフフ…結構傷つきますよ…?」
─────うるさい
────────黙れ
「手に入らないと分かっているから…無理矢理にでも鳴かせたい…それが先ほどの質問の答えです…」
苦しそうな…悲しそうな顔で雲雀に向かって話しかける
「…ッ」
────なんだろう…
─────胸がチクチク痛む…
「雲雀恭弥…好きです…」
愛しそうにそう言うオッドアイは雲雀に顔を近づけた
「…ッなに…ッン…」
二人の影がかさなった
「愛しすぎて壊したくなる…」
離れた後直ぐにオッドアイの少年は言った
「…ッ最低だね…」
──────本当に
───────最低だ
一番最低なのは
嫌じゃないと思う自分だ───
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