私の旦那さま

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  「お早うございます。旦那さま」 心を静物に 「今日も美しいね君は」 薄い唇が言葉を吐けばザラザラと灰が流れてくるようで 「…ありがとうございます」 息ができません。 長く骨張った手はユラユラくねり、その不気味さとは裏腹に、悔しくも綺麗と認めざるを得ない銀色の瞳はキラキラと輝いています。 高いというより長細い外観に、漆黒の髪が揺れ惑い、それはそれは高貴な悪魔。 「湯槽には浸かったかい?」 「ええ、温めのお湯にゆっくりと」 「さぞかし滑らかな肌だろうね」 悪魔は優しく笑います。  
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