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(‥‥よし、私も今こそ入っ――)
彼女の決心に連動したかのように
ドンッ、という何とも鈍い音がした。
これまた背中への衝撃を伴って。
「いったぁ‥‥」
背中をさすりながら―まぁなんともお婆さんのようではあるが―、彼女が振り向くとそこには大きな帽子をかぶった少女が転がっていた。
「痛たた‥‥あ、すみませんでした!お怪我はないですか?!」
「‥‥はい、大丈夫、です」
「よかったです‥‥は!す、すみません!先を急ぐので、これで失礼します!」
そんな少女が急いでかけて行ったのは、またもや――
カラン、カラン
目の前の喫茶店。
(‥‥また先を越された。)
さすがに彼女も苦笑いだ。
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