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「すみません…」
恥ずかしくて謝る。
「構いませんよ。
それより…僕に何か用事ですかね?」
用事……?
忘れてた…
「あの…職員室って何処にあるんですか?」
「あっ。
貴女が転校生ですか。」
「えっ?」
「いえ…こっちの話です。」
そして、ニコッと笑った。
「僕もちょうど、職員室に行こうと思ってたんです。じゃあ…一緒に行きましょうか」
「あっ、はい!
ありがとうございます!!」
お辞儀をしながら言った。
男の人の隣を歩くのって…
なんか変な感じ。
ていうか…この人、女慣れしてるよね絶対。
歩幅をあわせてくれてるし、右側を歩いてくれている。
この人が生徒会長なのかな?
「ここを左に曲がってくださいね。」
「はい」
言われたとおり左に曲がると、‘職員室’と書かれたプレートが見えた。
「あっ!あったー!!」
喜んでいるあたしを見て 男の人はクスクスと笑っている。
「「失礼します」」
職員室に入ると、あたしの新しいクラスの担任らしい先生があたしの目の前で大きなため息をついた。
「じゃあ、またあとで。」
「ありがとうございました!」
「いえいえ」
そう言うと、奥へと入っていった。
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