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「やっと来たか。」
先生は待ちくたびれたというような顔をしている。
「お前のクラスは3組。
担任は俺だ。よろしく」
「こちらこそ…」
見た目が怖い30代くらいの先生。
「工藤に連れてきてもらってよかったな」
「はい?」
意味がわからない。
「何でもない。
工藤!コイツは俺が教室連れて行くからお前は教室帰れな」
「わかりました!」
工藤っていう人と目が合った。
軽く、手を振ってくれた。
あたしも軽くだけ手を振り返した。
「校舎の説明は誰かに聞け。」
「はい」
「ここが3組。
ほらっ、中入れ。」
ざわざわしていたのに、先生が入った瞬間、静かになった。
「えー…コイツは今日、この学校に転校してきた。」
そう言って、カッカッとチョークであたしの名前を書いた。
「コイツは南 愛。
みんな仲良くするように」
「えっと…南 愛です。これからよろしくお願いします」
自己紹介を終え、空いている席に座った。
「出席とるぞー。」
そうしてHRは終わった。
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