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女の神はそれっきり、何も喋らない
『今、俺達の世界を危険にしているのは、天使と悪魔達なのだ』
代わりに男の神が、説明を始めた
『俺達はそれぞれ、天使と悪魔達を管理し、世界の平和を保っていたが、その天使と悪魔達は世界の人間に絶望し、人間を滅ぼそうと俺達から離れ、世界の人間達に攻撃を仕掛けたのだ』
説明している男の神は、悔しそうな顔をしながら、拳を握りしめている
『俺達は天使と悪魔達を管理する事は出来ても、殺す事が出来ない。天使は堕天使に、悪魔は死神にするだけなのだ……』
だから、人間にしか天使と悪魔は殺せないから、俺に頼んでいると、男の神は言った
だが、では何故俺なのだ?
人間なら、そっちの世界の者でいいじゃないか?
『こっちの世界の人間では、俺達に出会えないのだ。お前も最初、そうだったろう。声は聞こえても、姿が見えない』
確かに姿は見なかったが、それのどこに問題があるんだ?
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