きつねとたぬき

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その早さに驚きながらも 俺は雲の上をよじ登った… …そこには何があったかって? よく覚えてねぇけど ひたすら先の見えねぇ真っ白な場所だった 雲の上ってホントに乗れンだなー…なんて考えながら とりあえず辺りを見回したよ …でも何もねぇんだ それどころか俺以外に昇ってきたハズの“他の魂”もいねぇ そこはまるで“無”…… そんなの地獄と変わんねぇじゃん…って、そう思うだろ? でも違うんだよ “不安” “孤独” “悲しみ” そこにはそんな負の感情が一切存在しねぇ… …あるのは“安らぎ”のみ あぁ俺…このままでイイや 神様ありがとー…… 天国ってマジで最高なんだな “ポフ…ッ” 俺はそんな事を感じながら あるハズも無い肉体で雲の上に寝転んだ…  
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