2人が本棚に入れています
本棚に追加
敵から最後の魔法を受けて、しばらく気を失っていた主人公だったが、やがて気がつき起き上がる。
魔法を撃った相手はあの後、力尽きたのかうつ伏せに倒れていた。
それを見た主人公は、これで本当に終わったのかと感じ、仲間の所へ帰る事に。
それから1週間ほど掛かって仲間が待機している町に戻ったが、彼らの主人公に対する反応が変わっていた。
それは誰もが主人公を化け物呼ばわりするのだ。
出発する時には皆から尊敬されていたので、その事が変だと感じ、仲間にどうしたのか聞く主人公。
だが、返ってくるのは化け物という台詞ばかりでラチがあかない。
やがて仲間は町から追い出そうと魔法を放ってくる。
だが主人公は戦う意思など無く仲間から逃げ、身を隠しながらギルドマスターの所へ向かう事に。
しかし恋人でもあるギルドマスターにさえも化け物呼ばわりされてしまった主人公。
恋人も魔法で攻撃してきたが、それを難なく避け恋人を抑える。
そして説得をしようとしたが、抑えていた恋人の瞳に移っていたのは自分とは違う姿…。
それは肌が黒色で瞳が赤く光る人型の魔物だった。
恋人の瞳に移るその姿を見て、やっと気がつき主人公はこう思う。
嗚呼…皆が化け物呼ばわりしていたのは自分が魔物になってしまっていたからだ――。
やっと自分が魔物になった事に気がつく事ができた主人公だが。
魔物になってしまった者は、人間に戻る術が無いので主人公は町から去る事に。
徐々に薄れ行く理性を必死に繋ぎ止めながら、仲間のいる町から主人公は離れていく。
理性が無くなり、仲間を襲ってしまうのが嫌だったからだろう。
やがて深い森の中へと消えて行き、その後主人公がどうなったのかは誰も知らない…。
最初のコメントを投稿しよう!