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「グウウウ……」
「お前もやるのか…?」
自分の主が目の前で一瞬で殺されてしまい、邪竜は相手の強さを痛感していた。
しかし仮にも竜族の高位に立つ竜である。
退くわけにはいかない。
「ギャャォォォォォー!!」
邪竜は己を奮い立たせ敵に向かっていく。
「バカが…」
少年はそう言うと背中に掛けてある黒い刀を鞘から抜き放った。
「……黒影…」
そう呟き、少年は剣先を後ろにし、刀を地面と水平に構えて邪竜を迎え撃ち、襲い掛かる邪竜の目の前で飛び上がり、長い刀を振るった。
「ギャォォー…」
叫び声を上げるのと同時に邪竜の頭が落ち、地響きと共に邪竜は倒れ、動かなくなった……
「…終わった…転移…」
そう呟き少年はその場から姿を消した……
後に残ったのは大量の魔獣の死体だけであった……
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