サプライズな嫁模様?

7/22

4824人が本棚に入れています
本棚に追加
/56ページ
 ギルドは色々な依頼を取り扱っている場所だ。  目立つ依頼と言えば人間を襲うモンスターや、特に魔物と呼ばれる強いモンスターの討伐であったり、さらには重要人物の護衛。  反対に単なる探し物や庭の草むしりといった雑事さえあり、まさに多種多様と言える。  それだけ生活に密接した施設であり、ほとんどの町にギルドハウスと呼ばれる集会所が建てられていた。  このトレントの町にももちろん存在し、それがトレントギルドである。  国の東南に位置し、比較的田舎のトレントギルドはかなり広い範囲に管轄を持っているが、しかしレベルは低いと言われている。  それは高ランクの魔法使いが在籍していないからである。  ハンターのランクは下からE、D、C、B、A、S、Xの順に決められており、大抵のギルドにはSランク以上が在籍している。  トレントギルドが低レベルであるのは最高ランクがAであることが原因だった。  体裁のためにSランクを欲しているが、地域を守護する観点から言えば急ぐ必要がない。それがトレントギルドである。 「では依頼の完了を確認しました。こちらが報酬になります」  受付でクリスタルの引き渡しを終えたクロスたちは一息つこうと長椅子に陣取った。  運よくゲットできたゴセクガニは全部で四杯。一杯はブラックホークのナイアに食べさせたので、残っているのは三杯になる。 「なかなかどうして集まったな。これなら猟師としてやっていけるんじゃないか?」 「グレンさんこそ。捌くのが上手いですね。まさか斧で斬り刻むとは思いませんでしたが」  その他、クリスタルボアの肉や途中で見つけたキノコなどを合わせたら大収穫だ。
/56ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4824人が本棚に入れています
本棚に追加