時を刻む者と止まり続ける者

2/4
前へ
/13ページ
次へ
始業式は終わり、体育館にいた生徒は自分たちのクラスに帰っていった。 「彼方、クラスに行こうぜ。 彼方? 聞いてっか?」 「え? ああ、行くか。」 大和にそう言われて、俺は席をたった。 「お前、なんか変だぞ。 調子悪いのか?」 「いや!大丈夫だ!!」 俺は少し声を荒げて言ってしまった。 大和はただ心配していただけだったのに、 「そ、そうか。 ならよかった。」 「悪い…… 俺、いつものとこ行ってくる。」 「わかった。 先生には言っておいてやるよ。」 そういうと大和は体育館から出て行った。 体育館の中には俺以外誰もいなくなった。 「俺も行くか………」
/13ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4人が本棚に入れています
本棚に追加