宣告

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朝はやけに清々しい気持ちだった… すべては夢だったような…むしろ、夢であって欲しい… 「今日は何しよ…いっそ死ぬかぁ…」 仕事は一ヶ月前に辞めた…激痛で全身が思うように動かなくなったから… 毎日こんな日々が続くかと思うと自分が自分でいられなくなりそうだ… 痛みだけが生きている証のような… 「海でも行くか…誰にも見付からずに海の藻くずになりますか… 私は生まれ変わったら宍戸貝になりたい……… なんて寒いボケだ!今にも凍死しそうだ!」 たった一人だけの埃が溜まった汚い部屋に独り言が響き渡る… そして、孤独が容赦無く俺を追い詰めていく… 少し開いたカーテンからは優しく…残酷な光りが差し込んでいた… 「もうこの部屋に戻る事はないかな…出かけるか… 美砂が待つ場所へ…」 俺は起きたままの姿で滅多に鳴らないケータイと財布、車の鍵をポケットに押し込んで部屋を出た… 今は何時か気にする事なく… ただ、陽射しだけが今は昼だと教えてくれていた…
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