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雪乃-父
「 美咲ちゃんには、迷惑かけると思って
今まで黙ってたんだけどね…
雪乃が亡くなってから、
母さんの様子がおかしくてね…
『雪乃が──、私が──』ってね
気が狂ったように叫ぶんだよ 」
と雪乃の父が話を始めた
自分の愛娘が亡くなったショックからだろうか‥
雪乃の名前だけでなく
美咲や勇治
美憂の名前も叫ぶのだと雪乃の父は言う
雪乃の母の身体は痩せていき
生きる気力を失っているように見える
ただ、孫の美憂と居るときだけは笑顔を見せている
雪乃の父は
母を病院へ連れていき治療させようと思っていることを
雪乃-<美咲>に告げた
雪乃-父
「 美咲ちゃんには、勝手なこと言ってすまないけど
私たちの力になってもらいたいんだよ 」
雪乃-<美咲>
「もちろん力になります。何でも言ってください」
姿は美咲でも
中身は実の娘の雪乃なのだから
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