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序章
あの桜吹雪の中に見た光景は
すごく綺麗なはずなのに、その記憶は曖昧で。
あの桜舞い散る中に誰かいて、
俺はそいつに何か囁いて。
入学式で彼を見た瞬間、あの記憶が脳裏を横切る。
どうしてか。
そんなことを考えながら、演説をする姿をただ見ていた。
脳裏には桜吹雪とその中にある人影。
アイツの近くにいればこの記憶が何なのかがわかる。
あの記憶の意味。
そして、アイツとの繋がり。
アイツを見た瞬間、脳裏に浮かんだ。
それが気になる。
アイツと俺は、昔に逢っていた?
でも……。
「最後の一年。楽しめそうだ」
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