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屋上に着くと、先ずはご飯を食べた。
「で、話って何ですか?」
食べ終わり、そう問いかけると雅人が口を開く。
「単刀直入に言うと、僕たち三人は澪夜くんを守りに来ました。」
「は?」
「澪夜くんは治癒能力を持っていますよね。その能力は世界に一人しか居ないという珍しい能力なんです。その能力を欲しいと思う組織“漆黒の月”から狙われています。だから、僕たち三人が守りに来たんです。」
「ちょ、ちょっと待って。何で僕に治癒能力があること知ってるんですか?誰にも教えてないはずなのに。」
唯一知っていた親はもう居ないし。
雅人の言葉に疑問を覚えた僕は声を発する。
「僕たち三人も能力者だからです。」
「え?」
「僕は影を自在に操れます。」
こんな風に。という言葉と共に僕の影が動き出し、立体化する。
「信じられましたか?」
「はぁ。」
これだけ見せられて、信じない訳がない。
実際、頬っぺたをつねって見たが夢ではなかった。
「他の二人は?」
「俺は炎を操れる。」
そう言って、源吾は手に炎を出した。
「私は空間と空気を操れるよ。」
真理亜はそう言って、右手に風の渦を作り左側の空間に亀裂を入れた。
「能力の事は分かりました。でも、何で僕が狙われなきゃいけないんです?」
二人にも実際見せて貰ったので、能力の事は理解せざるを得ない。
でも、僕が狙われる理由は未だに理解出来ない。
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