第二章

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僕の横に真理亜がつき、二人は幸也に向かう。 「手加減しねぇぞ?」 「することあるのか?」 源吾の言葉に、幸也が皮肉を返す。 暫く睨みあっていたが、三人は同時に動き出した。 源吾が炎の玉を幾つも作り出し、幸也に向かって放つ。 雅人は影を使って、幸也の後ろから殴りかかる。 だけど、幸也はいつの間にか僕の前に姿を表していた。 「え!?」 瞬間に真理亜が風の渦を幸也に向けて放つ。 幸也はいとも簡単に避けていて、真理亜の後ろに居た。 そして何かが真理亜の首を絞めているらしく、真理亜は苦しそうに顔を歪める。 その何かが僕には分からなくて、どうしようもなかった。 源吾と雅人はいつの間にか僕の横に居て、幸也に殴りかかろうとしていた。 「真理亜!」 近くによると、僕を安心させるように真理亜は笑って、意識を失った。 どうやら気絶しただけのようだ。 僕は安心してほっとため息をついた。 「余裕だね、澪夜。」 いきなり隣から聞こえる声に驚き、隣を見ると幸也が居た。 さっきまで戦っていたはず………源吾たちは!? 源吾たちの方を見ると、源吾たちは立ち上がる事が困難そうな位にボロボロだった。 すぐに治療しようと走り出すが、幸也に手を掴まれてしまった。 「は、離せ!!」 「無駄無駄。俺の能力からは逃げられない。さぁ、澪夜。選べ。俺と共に来るか、それともコイツラを皆殺しにするのを見たいか。」 「え……」 「聞くな!澪夜。俺たちは大丈夫だ!絶対に死なない!!」 遠くから源吾の声が聞こえる。 でも、その声すらも何時もより弱々しい声。 僕が行けば皆は助かるの?だったら…… 「分かった。幸也と行く。だから、せめて皆を治療させて?」 怖いけど、一緒に行く。 それが僕の出した答え。 「全く、ダメな子達ですねぇ。まだまだ力不足ということですか。」
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