第三章

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家に帰って、多少の疑問。 「あれ?夏休み中って言った?」 今更言っても後の祭りだ。 終業式の日は皆、眠そうに校長の話を聞いていた。 源吾に至っては、既に爆睡の域まで達していたが。 式も終わり、教室で担任の話を聞いた後、解散となった。 「じゃ、澪ちゃん。行こっか。」 「あ、うん。でも、荷物家に置いたままだから取りに戻らなきゃ。校門で待ってて。」 そう言うと、真理亜は笑っていた。 「え、え?何?」 当たり前だが、理由が分からない。 何か変な事言った? 「荷物なんて用意しなくても、私の能力で行き来出来るじゃん。」 へぇ。そうなんだぁ……って、えぇ!? 「そんな事出来るの!?」 驚くしかないよね。 「うん。空間を繋げて。あれ?知らなかった?」 「うん。」 あっけらかんと笑う真理亜に、驚きを隠せなかった。 「という訳で、行こう♪」 真理亜にそのまま手を引かれ、源吾と雅人が後ろからついてくる。 その様子を幸也が睨むように見ていた事など、気付きもしなかった。 僕はそのまま家まで連行された。 真理亜たちの家はかなり広く、一部屋で生活出来そうなくらいだ。 「うわぁ。凄いね。」 そんな家を見たら、感嘆の声を出さずにいられない。 「そうだよね。私も最初は驚いたよ。じゃ、澪ちゃん。部屋まで案内するよ。」 「あ、うん。」 真理亜に家の中を案内され部屋を教えて貰ったが、やはり家は広く自分に与えられた部屋に行くのに一苦労だった。
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