覚醒

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「喉、乾いたでしょ?」 そう言うとその男は私の唇に何かを充てた。 「少しずつ吸ってみて」 男が充てたのは水を含ませたガーゼらしい。 私は言われた通り少しずつ水を吸う。 カラカラだった口の中が徐々に潤ってくる。 「少しは楽になったかな?」 そう言われたので頷こうとしたが首が動かなかった。 可笑しいなと思い身体を少し動かそうとしたら足と手に違和感を感じた。 (………何?…身体が痛い) 「ああ、今は動かない方がいい」 男はそう言って優しく私の腕を制した。 「…が……て…の?」 ちゃんと話したつもりなのに声は擦れて言葉にならなかった。 .
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