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今日は卒業式。
先輩に会えるのも今日で最後。
なぜなら、先輩は今日この県を離れて凱光男子高校という学校に通うことになっているから。
告白するなら今日しかない。
二年間想い続けた私の気持ちを先輩に聞いてもらう。
そんなことを思っているといつもは眠ってしまう暇な卒業式も寝ることが出来なかった。
私はあらかじめ、先輩を学校の裏庭に呼んでいた。
だから、卒業式が終わってすぐに裏庭に行った。
先輩は既に裏庭に来ていて、暇そうに空を眺めている。
そんな姿さえカッコイイと思ってしまった。
ずっと見ていたかったけど、これ以上先輩を待たせるのは悪いと思い、先輩に話しかけた。
葵「飯倉先輩!!」
すると、先輩は瞬時にこちらを振り返った。
大声を出してしまって恥ずかしかったけど、私は真っすぐに先輩の目を見た。
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