鍛冶師1人

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 鬱蒼と秋色の木々が生い茂る森の中。木々の隙間から太陽の光が差し込む。時折風が吹き、木の葉が舞う。  一台の車が停めてある。4人乗りの四輪駆動自動車で、屋根にはソーラーパネルらしきものが付いている。少々年期が入っていた。  その近くの岩に1人の少女が足をブラブラしながら座っていた。10代前半くらいの少女で、水色のセミロングの髪の上にのった小ぶりの帽子がチャーミング。耳にはすっぽり隠れるようについた電子機器、白い半袖のシャツに歯車模様のネクタイ。あとは女の子らしいスカートと靴を着ている。 「ル~カ~♪ル~カ~♪可愛くて便利でムードメーカーなル~カ~♪みんな大切にしようね~♪」 自作の歌を棒読みで歌っていた。
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