始まりは真夜中

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「あーもー!マジムカつく!宿題多すぎだっつーの!もう二時じゃんか!」 机に向かい、宿題と格闘しているのは村田美波、16歳の高校1年。 「もーいやー…なんであたしだけこんな宿題やんなきゃいけないのよー…もー最悪!ちょっと授業抜けただけなのになんでこんなに出すかなぁ…」 美波は授業中に教室を抜け、電話をしているところを教師に見つかり、たっぷりお説教をくらった後に、これまたたっぷりと宿題を出されたのである。 ある意味自業自得ではあるが。 「あー疲れた!ちょっと休憩。テレビでも見よっと。なんかしらやってんでしょ」 そう言うなりイスから立ち上がり、テレビに近付く。 古いテレビでリモコンを無くしてしまったため、電源をつけるのもチャンネルを変えるのも全て手でやらなくてはならない。 電源をつけ、何か面白そうなものはないかとチャンネルを変えていく。
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