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「止めときなさい、今日のあなた呑みすぎよ」 「もうどうでもいい」 「何がどうでもいいの」 「僕は作りたいのか壊したいのかよくわからないんだ」 と云って美作はへらへら笑った。 やはりいつものやけ酒とちがう。 ラストは切れの悪い蛇口をきゅっと閉め、水をはらいタオルで滴を拭った。 「いやちがうな」 美作が云う。 「僕が壊したいんじゃない。僕自身壊れてるんだ。壊れてるから壊れてる自分をちょっとだけ見せてやりたいと思うんだ、ああそうだ」 そうに違いないと呟きながら美作はカウンターのテーブルに頭を打ちつける。 水割りのグラスがからりと鳴った。
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