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レイドとタナスは目の前に広がる光景に少なからず絶望を抱き始めていた。
「流石に辛いな」
レイドはつい弱気な発言をしてしまう。
「これで何匹倒した?」
タナスが理不尽に襲ってくるゴブリンを斬り倒しながら質問をする。
「これでちょうど100だ」
レイドも同じように襲ってきたゴブリンの首を切り落とす。
「勝ち。俺は105だ」
「まだまだ勝負は終わらないぜっ、と」
レイドが振った剣が魔族を真っ二つにする。
「それもそうだなっ、と」
タナスは並んでいたゴブリン2、3匹に剣を突き刺し引き抜くと、ゴブリンはドミノ倒しの様に地面に倒れた。
「他のみんなは無事なのか?」
レイドがそう口にした瞬間、雷が南の方で落ちるのを見た。
「あっちは派手にやってるみたいだよ」
タナスが羨ましそうに呟く。
「俺たちにあんな派手さはないからな。地道にやるさ」
ゴブリンのこん棒をバックステップで避けながらレイドがため息交じりに呟く。
一歩下がったレイド目の前には見渡す限りの魔族が広がっていた。
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