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「ひどい景色だな」
レイドは左手に持っている自らの半分は有りそうな盾でコボルトの槍を受ける。カンっ。という金属音と共にコボルトが体勢を崩した。
そこをタナスが振るった剣が襲いかかる。コボルトは自らが死んだ瞬間すら理解出来ずに灰となる。
「まったくだ」
タナスは灰になり風に吹かれるコボルトを見ながら呟く。
魔族が死ぬときに灰になるのは有名な話である。それは肉体をコントロールしている魔力の供給が停止することによって肉体を維持できなくなるからという説が有力である。つまり死んだとしても魔力の供給さえ行われていれば肉体は灰にならずその場に死体として残るのである。
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