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しかし……とクリスは思い直す。これまで好き放題やってきたのだ。少し位親孝行の1つや2つしておいたほうがいいかもしれないと思い議会に参加することを承諾した。この親孝行がのちに頭痛の種になることを知らずに。
重々しい空気の中で議会が始まる。
この時、クリスは実の父親が会議の主導権を握って皆をまとめている姿を初めて見た。
よく通る声。家にいる時と違いしっかりと伸びた背中。そして自信に満ちた表情。どれをとっても自分に出来ることではないような気にさせる。
この父親の後を継げというのは自分にも弟にも酷と言うものだ。
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