腐女子 時々 魔王さま

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「陛下?イケメン王子って本当に偉い人…ってか王様!?」 「お前、自分の立場分かって無いだろ…ま、一応な」 調子に乗ったイケメン王子、もとい王様は、ニヤっと口をツリ上げて笑う。 王様かー…って事はこの国?で一番偉いって事だよね、日本では総理大臣?いや、天皇陛下か、陛下だもん、天皇陛下、おぉーそれっぽい。 さて、どれくらい馬で進んだだろうか、馬に乗っていると言っても、人間の足でも充分に付いてこられる程ゆっくりペースだし、馬に乗っていない兵士さんは歩いていたから、ぶっちゃけあまり進んでいなかった。 そうして私達は、昼時の活気付いた街の中を進み、他の家とは違う、大きな屋敷の前に着いた。 朝から絶食の私の腹太鼓を哀れに思ったのか、一緒に乗っていた筋肉さんが、別れ際にそっと携帯用の乾パンのような物をくれた、凄く良い人だ。
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