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「ちょっと、あんた達!!」 いきなり二人に怒鳴り散らす女性。 (なんや?この姉ちゃん。こっち見た途端に顔しかめて怒鳴って?) (お前、この人に何かした?) (するわけないやろ!!) 女性に聞こえない声で話す二人。 二人共、この女性とは接点は無く、いきなり怒鳴り散らされても理由が解らない。 「この軽トラの持ち主は?速く答えなさい!」 哲雄の軽トラを指差しながら二人に問う女性。 当然、哲雄が挙手して女性に近づく。 「ワシがキャリィの持ち主やけど…あんたは?」 「その前に、あなた。今日の朝、赤の180SXとバトルしたわよね」 「ああ、したで。それが、どないかしたん?」 「あの180SXには私の弟の秀雄が乗ってたのよ」 「はぁ…」 「よくも秀雄をコケにしてくれたわね!この怨み、秀雄に代わって私「平坂巴」が、あんたにそっくり返してやるわ!」 (ええー!?どんだけブラコンやねん。この姉ちゃん!?) 「拒否権は無いわよ!!さっさとクルマ、スタート地点に並べなさい!」 (マジかい…) こうして、強引にも西浦哲雄(DA52T)VS平坂巴(S15)のバトルの火ぶたは落とされた。 「冗談やないでマジで…」
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