平凡

19/19
前へ
/52ページ
次へ
  「仕事休んでどうするつもりなんだ?」 「春樹に付いて行く」 間髪入れず愛菜は答える。 小柄な身体と幼い顔からは想像出来ない程に愛菜は頑固者で、一度言い出せば後には引かない。 「好きにすれば」 溜め息混じりに返事を返すと、再び箸を手に取り食事を始める。 重たい空気が流れ、数分間の沈黙が続く。 食事を済ませた春樹は立ち上がり、食器を重ねてキッチンへ運ぶ。 そのまま風呂場へ向かい、一日の疲れを取る為にシャワーを浴びた。 その間、愛菜も食事を済ませ、自らの食器を運び、いつも通りに全てを綺麗に洗う。   
/52ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3023人が本棚に入れています
本棚に追加