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「おめでとうございます。店内へどうぞ」
愛菜も容易く赤い紙を引き当てると、ブイサインで春樹に駆け寄って来た。
「そろそろ今日何があるのか教えてくれないかな?」
「俺の知らない昔の機種が打てるらしい」
春樹は入り口へ歩き始める。
「一杯出るの?」
「さぁな? 出すとは聞いてないけど……」
「ダメじゃん」
二人は入り口にある自動ドアの前に立つ。
ドアが開くと中から活気を帯びたBGMが流れ、所狭しと歩き回る人々の姿が二人の目に飛び込む。
春樹の鼓動は高まり、自然と歩く速度が早まっていた。
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