開店

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  そしてカウンター側から見て、中央通路を挟む奥に設置されている機種は、バラエティー豊かな面々であった。 初代北斗、吉宗、番長、キングパルサー…… 伝説とも言えるであろうストック機達が、燦然と輝きを放っていた。 春樹の興奮は高まる一方であったが、一つ引っ掛かる事があった。 (AT機が見当たらない……) 歩いていては全ての列を確認する時間など無く、春樹は小走りを始めた。 店の中央に位置するコンドルの通りに差し掛かろうとしたその時、店内アナウンスが流れる。 『皆様、ご自分の席へお戻り下さい』 (仕方ない……) 春樹は残りを諦め、愛菜の待つ自分の席へと向かった。  
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