3023人が本棚に入れています
本棚に追加
苦笑いを浮かべながら携帯で時間を確認する。
(もう少しだな)
液晶画面の時計は開店時間まで後5分を刻んでいた。
「間もなくオープンとなります。少々お待ち下さいませ」
店内アナウンスが流れると待ちくたびれた客達はざわつく。
店員は空き台整理の為、所狭しと走り回っている。
と、その時…………
耳を劈(つんざ)く程の轟音と共に店内が大きく揺れ始めた。
春樹は咄嗟に立ち上がり、愛菜を守る為に覆い被さる。
その揺れは激しく、棚に置かれているドル箱が背中を強打する。
最初のコメントを投稿しよう!